2015年06月06日
東の国より平和への智慧は開かれる その1~大いなる意識と地球、そして人間の三者の約束事~
大いなる意識と地球と人は、その昔、ともに成長し、学びあうことを約束した。
今、その約束は忘れ去られ、長い間、誰もその約束を思い出すことはなかった。
長い年月が過ぎ去り、ポツリポツリとその約束を思い出す者たちが現れ始めた。
それは、太古の智慧の継承者であったり、
人の身体の中に宿る光を見出す者、
また菩提樹のもとで悟りを開いたすがすがしき者…と、
地球のあちらこちらにその兆しは表れた。
私が遠い彼方より美しく光り輝く地球を眺めていると、
弓のような形をした国の、中ほどにある海辺の小屋で、
数人の男女が人々を平和へと導く智慧について話し合っているのが見える。
その智慧とは、はるか昔、すべての人々の心に伝えたものだ。
よく覚えておいてくれた、ありがとう。
人々を平和へと導く智慧を学び、祈ることに、誰も意を唱える者はいないだろう。
しかし自分が発見した智慧を、自分ひとりのものと信じ込んでしまうと、
他(た)の智慧や教えはかすんでしまい、魅力を感じなくなってしまう。
より良き智慧を授かる者は、特に人の意見に敬意を払わなければならない。
どうやらこの東の国の民は、
世界を見渡しても、人の話に耳を傾け、その意見を尊重する、たぐい稀な人々のようだ。
またこの国の民は、誠実さと勤勉さにも満ち溢れている。
どのような時でも感謝の念を忘れず、ありとあらゆる物の中に、私を見出してくれる。
カマドの中、山や川、田や畑、こずえに止まる鳥の声にさえも。
困った時や絶望の淵にある時、喜びに満ち溢れた婚礼の時、死に行く時にもだ。
あらゆる生命(いのち)の場に、私は存在している。
そんな愛すべき魂が今、この地より愛と平和への祈りと実践を始めようとしている。
この日の昇る国より、世界に向かって平和への実践が始まる。
それはここに集った者たちが、今ここで決心したからなのだ。
~つづく~