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2023年03月03日
3月3日 ひな祭り
これは、2008年に投稿した内容です。
投稿日:2008年3月 3日
by reimeiken
カテゴリ: スピリチュアルメッセージ
この時期になると、
昔、母が言っていた言葉を思い出す。
「お雛様を早く片付けなくっちゃ。お嫁に行くのが遅くなっちゃう。」
実家にあった雛人形は、
亡き祖父が初孫のためにと買ってくれた七段飾りの立派もの。
何でも京都の良いものらしい。
次女の私は祖父が亡くなってから生まれたので、祖父のことは知らない。
祖父が生きていたら、実家のお雛様が2つになっていたかは、今は知る由もない。
その実家が3年ほど前、引越しするにあたり、
家にある荷物の整理をすることになり、私たちきょうだいも、帰省した。
そのとき、それは起こった。
睡魔に襲われそうになっていたとき、ヒタヒタヒタと歩く足音。
私の枕元で、その音は止まった。
二本足で歩いているのだが、
その音から想像される足幅があまりにも狭く、人間とは思えない。
「ここを離れるから、何か伝えることがあるんだなあ」と思いつつ、眠気に勝てず、
「ごめん、明日の夜に聞くから、今日は寝させて。」と手を合わせた。
次の日の夜、寝る前に姉を呼び、
昨夜のことを話し、聞いてみようということになった。
声が頭の中に響く。
「私たちは、あなたたちが去っていくにあたり、何のわだかまりもない。
色んな状況の変化により、変わっていくのを受け止めている。
でも1つお願いがある。左腕がおかしいので、見てほしい…。」
お雛様からの言葉であった。
姉と私は独立して家を出たが、お雛様を持って行けず、
そのまま押入れに入れっぱなしになっていたのだ。
子供の頃は、綺麗に飾ってもらい、お祝いする年もあったが、
私たちも成長し、ひな祭りを祝うことも、少なくなっていった。
我が家に来てから、何十年もの大半を、
暗い押入れに閉じ込められていたお雛様たち。
姉も私も家の狭さから飾ることができず、そのまま実家に置いていたが、
今回、実家の引越しにあたり、会館に寄付することになっていた。
姉にお雛様の言葉伝え、2人でお雛様たちに、
「今までありがとう、そして今度は毎年飾ってもらってね」と祈った。
次の朝、私たちは東京に戻ることになっていた。
母にそのことを話し、寄付する前に、時間があったら中を見て欲しいと告げた。
東京に戻り、実家に電話をしたら、母が電話口で慌てていた。
私たちが帰ってすぐに、雛人形の箱を開けたらしい。
お雛様の左腕が、少し裂けてしまっていたのだ。
左腕は、兄が綺麗に修理してくれた。
母は、お雛様やお内裏様など全員を箱から出し、
風を通し、綺麗な人形の顔をずっと眺めていたそうだ。
今年も寄付をしたその会館で、誇らしげに飾られているお雛様たち。
たくさんの人たちに見つめられ、とても満足してくれていることだろう。
時を前後して、兄が、姉と私に、夫婦雛をプレゼントしてくれていた。
それぞれの雰囲気にピッタリ合ったお雛様とお内裏様。
私は毎年、兄からの貰った雛人形を、飾っている。
そして母の口癖であった言葉、いつしか私も口癖になっている。
「お雛様を早く片付けなくっちゃ。お嫁に行くのが遅くなっちゃう。」
私の後ろで、